私の中の家族とは、親父の暴力で支配された家族しか憶えがない。家族という名のただの集団で、心はみんなバラバラ。実際、私はそんな中で育ったので、そんな風にしか思えない。
この冬より一緒に過ごし始めた祖母。彼女は20~30年もの間独りで過ごしてきた。そして、昨年末より私達と一緒に住むようになり、「家族」となった。
しかし、彼女は私達にホームドラマのような円満な家庭を理想とし、私達にそれを押し付けた。そんな理想の家族なんて有り得ないのに…。長年独りで過ごしてきた彼女には、その理想と現実の差が分かっていないようだ。
私達には私達なりの個々の生活がある。私達は一つ屋根の下で過ごしているに過ぎない。家族である前に私達は一個人だ。親父の生前からそんな生活をして、落ち着いていた私達に対し、そんな理想を唱える彼女は部外者にしか見えない。何で個人でいる事により纏まっていた家族をバラバラにするのだ。
なぜ、家族を嫌う私に対して、理想の家族論を押し付けるのだ。今までの私の育ちを考えれば、家族なんて忌み嫌いものだと分かるはずなのに、何故、一個人の集団を家族という名で押し付けるのだ。彼女が「家族で」や「家族で協力して」とかいう言葉を聞く度に家族を遠ざけてしまいそうな私の気持ちを分かって欲しい。
貴女のせいで連れ添った祖父とも離婚し、何年も独りで居た貴女に「家族」を語る資格など無い。
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